2026年に開催されるアジア競技大会、アジアパラ競技大会。 開催にむけ県や自治体では徐々に準備が進んでいます。
愛知県刈谷市、安城市、碧南市、西尾市は一部の競技の会場候補地となっていて、地元で繰り広げられる世界レベルの戦いに期待が高まります。 2026年に向けて動き出した、この地域のいまを取材しました。
2026年の開催にむけ進む準備
2026年に愛知県と名古屋市共同で開催されるアジア競技大会、アジアパラ競技大会。
4年に1度行われていて、アジアの45の国と地域が参加します。
開催決定後、県と名古屋市は、大会の組織委員会を立ち上げ準備を進めてきました。
愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会 事務局次長の猪股康博さんは「ポスターやエンブレム、スローガンなどをつくって大会について広く皆さんにアピールをさせていただいている。会場の選定については、地元の自治体や競技団体と話をしながら準備を進めてきました」と話していました。
この地域が会場候補地となっている競技は
アジア競技大会ではパリ五輪より多い41競技、アジアパラ競技大会では18競技が行われます。猪股さんによると、今回の大会は既存施設の活用をコンセプトの一つとしているということです。
この地域は、アジア競技大会で６競技、アジアパラ競技大会で1競技の開催場所として仮決定しています。
近代五種の会場候補地となっている安城市
近代五種の会場候補地となっている安城市では2024年11月に近代五種の全日本選手権大会が初めて行われました。
近代五種とは「フェンシング」、コース上の障害物をクリアする「オブスタクル」、「水泳」、射撃とランニングを行う「レーザーラン」を1人がこなす競技で、過酷さや競技の歴史から「キング・オブ・スポーツ」とも言われています。パリ五輪では、フェンシング、水泳、レーザーラン、馬術で競いましたが2028年のロス五輪から「馬術」は「オブスタクル」に変更となることが決まっています。今大会では国内大会で初めて「オブスタクル」が導入されました。
パリ五輪 銀メダリスト 佐藤大宗選手は
ケガによりこの大会に出場しなかったパリ五輪の銀メダリスト 佐藤大宗選手も会場を訪れ、この大会を見届けました。
安城市の会場の印象について、佐藤選手に聞くと 「プールの施設もすごくきれいで、フェンシングのランキングラウンドを行った体育館もすごく大きい。上のギャラリーも見やすいところだと思いました。陸上競技場も全日本選手権を行ったときは晴れていたので、すごく見渡しやすい、いいところでした。きれいに施設も設備も整っているところだと思いました」
大会の成功が安城市が盛り上がることにつながる
国どうしの戦いとなるアジア競技大会では、特に会場の運営や観客の声援が大きな力になると佐藤選手は話します。
「国どうしでのトップを取りにいく試合になるので、みんなで戦おうという気持ちで応援してもらえると一人でも多く男女ともにメダルに届くのではないかと思います。
アジア競技大会が成功する＝安城市が盛り上がるということにつながると思うので、アジア競技大会は今回の全日本選手権大会の100倍ぐらい良くしていきたいです」
自治体でも徐々に進む準備
自治体も大会に向け準備を進めています。ソフトボールと近代五種の会場候補地となっている安城市では、2024年4月にアジア競技大会推進室を設け、市内の小学校で授業をしたり、推進室の公式インスタグラムを開設したりしてPRに取り組んでいます。
安城市 アジア競技大会推進室の勝田正洋さんは「市内で人気のあるソフトボールはさらに盛り上がるように、近代五種は身近に感じてもらうところから積極的に取り組んでいきます。安城市が会場として正式決定した後は、組織委員会と協力しながら大会運営のサポートを全力でしていきたいです」と話していました。
2026年の大会開催に向けて
他にも安城市では庁内のエレベーターを、刈谷市では公用車を大会仕様にラッピングするなどして、大会開催にむけ機運を高めています。組織委員会ではアジア競技大会、アジアパラ競技大会のボランティアの募集を行うなど準備が進んでいます。
2026年に開催されるアジア競技大会、アジアパラ競技大会。 アジアを代表する選手たちの姿がこの地域で見られることが、楽しみです。 (取材：後藤 未来 / リライト：石川 玲子 2024年11月～12月取材)
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