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あの人

祝福芸・三河万歳の未来を担う「荒川中庸さん」

若いパワーで三河万歳の明日を築く

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愛知県安城市や西尾市などに伝わる「三河万歳」は、国の重要無形民俗文化財にも指定されている民俗芸能。

それを継承している安城の三河万歳保存会に5年前、18年ぶりの新顔として入会した期待の星が、23歳の荒川中庸さんだ。

高校時代から伝統芸能の虜に

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荒川さんは、安城農林高校在学中に顧問の教諭から郷土芸能同好会への誘いを受けたことをきっかけに入部し、三河万歳を始めることに。

安城の三河万歳は、歌舞伎の名場面を題材にした滑稽な演技に、鼓と三味線と胡弓の3つの楽器の演奏を加え人々を楽しませる「三曲万歳」のほか「神道三河万歳」と「三河御殿万歳」の3つの演目がある。

まわりを笑顔にする力

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8月に行われた安城七夕まつりの公演で荒川さんは「三曲万歳」の女形に挑戦。化粧を終え、まだ何も演じていないのに、周りは笑顔に。

「『自分がみんなを笑顔にしてる』って思えるのが、僕にとっての喜びなんです」とコミカルな容姿とは裏腹に、真剣に語ってくれた。

準主役を張るほどに成長

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後継者不足の問題を抱える中、荒川さんは母校で後輩の指導にあたるなど担う役割も大きい。

「『萬歳=楽しいもの』なので、若い演じ手はとにかく楽しんで欲しいです。公演には後輩がたくさん観に来てくれるので、いいところを見せたいです!」荒川さんの背中を追って、次なる若手が仲間になる日も近いかも知れない。

荒川中庸さん

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1995年安城市生まれ。

現在は岡崎市の食品メーカーに勤める傍ら、保存会の一員として三河万歳の普及に尽力している。

安城の三河万歳保存会

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戦国時代に安祥城(現安城町)の松平氏のもとで、先勝祈願などの祈祷を行ったことが起源とされ、長い歴史の中で発展してきた三河万歳の保存・普及に努める。

現在は26名の会員が在籍しており、若手も徐々に増え始めている。

(キャッチネットワークのライフコネクトチャンネルマガジン・ケーブルテレビの向こうがわ。2018秋号より)

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