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あの人

刈谷から世界へ!地元愛を込めた住宅を手掛ける一級建築士コンビ!「1-1 Architects」

いま愛知県刈谷市で、数々の建築賞を受賞する気鋭の若手建築家コンビが活躍していることをご存知でしょうか。そのコンビは、1-1 Architects(イチノイチ アーキテクツ)を主宰する神谷勇机さんと石川翔一さん。

2人が設計した住宅は、一見斬新さが際立っているように見えながらも、実は居住者のことを一番に思って設計されたものばかり!住環境にこだわりながら、2人のセンスをプラスすることで"想像を上回る住宅"を創り上げています。 そんな彼らに、手掛けた建物に込めた想いや活動の場として刈谷を選んだ理由、これからの展望などをインタビューしました。

建築界期待の新星は30年来の友人コンビ!

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左:神谷勇机さん 右:石川翔一さん

神谷さんと石川さんは、2人とも1986年生まれの知立市育ち。小中高と同じ学校で育った幼なじみです。社名の「1-1」も、"小学校の1年1組で同じクラスだったから"というのが由来なのだとか。

刈谷高校卒業後は別々の大学に進学。神谷さんは豊田市の、石川さんは東京都の設計事務所で経験を積み、1-1 Architectsの設立を機に刈谷市に事務所を構えました。

地元を離れて実務を学んだ20代

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豊田市のアトリエ系設計事務所で新築やリノベーションなど住宅関係を中心に設計の腕を磨いた神谷さんと、全国にオフィスを構える東京の大手建築事務所で修行を重ね、公共施設などの設計ノウハウが豊富な石川さん。

2人とも「いつか独立したい」という願望は最初から持っていたそう。別々のジャンルで経験を積んできたことも、2人で独立する強みになったのかもしれません。

ジンバブエでの経験が運命を変える

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転機となったのは2014年。神谷さんがアフリカ・ジンバブエで設計した小児施設・HC3の計画が、若手建築家の登竜門とも呼ばれる建築賞のSDレビューに入選!

恵まれない生活環境の孤児たちに食事と安心できる場所を提供するこの施設は、特別な材料や技術を必要とせず地元の人の手で維持管理できることもポイントのひとつ。この経験から神谷さんは、"建築を通じて街に対して問題提起する"という考えを強めました。

設計でその地域"らしさ"を表現する

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HC3での受賞をきっかけに、2人で意気投合し設立したのが1-1 Architects。神谷さんがアフリカから帰国した2016年から本格的に動き出し、地元・刈谷市に事務所を構えて"地域の文化を取り入れた住宅の魅力"を発信しています。

「昔から田んぼが大好きだった」という2人。子どもの頃から身近にあった田んぼや緑が年々減っていく地元の風景の変化に対しても、元からある風景を壊すことなくそこに調和する住宅の設計を心がけているのです。

家族の家を自分たちの手で建てる

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地元に戻った2人が1-1 Architectsとして最初に手掛けた住宅は、なんと石川さんのご両親と祖母が住む住宅!

築50年以上の木造住宅の建て替えを希望していたご両親ですが、現地調査で屋根裏に大きな梁がたくさん通っているのを見た石川さんと神谷さんは、梁を活用したリノベーションを提案。外からも立派な梁が見える開放的な天井空間(2階部分)が印象的な、モダンながら懐かしさも感じる住宅へと生まれ変わりました!

あくまでも主役は住む人という信念

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2017年に完成したこの住宅は2018年以降毎年賞を受賞するなど、業界でも2人の注目度は上がり続けています。ですが、手掛けたどの建物も"土地柄に合わせた設計"という想いは同じ。

ハイレベルな技術と建築センスを持っていても自分たちらしさを出すのではなく、"住む人・地域のためのデザイン"を貫いています。 石川さんのご両親も、天井空間を趣味のスペースとして音楽活動に利用するなど、新居での暮らしに大満足とのことでした!

地域を愛する2人は地域からも愛される

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地元出身の一級建築士2人が地域密着型の住宅を提案することもあって、1-1 Architectsを訪れる施主さんも地元愛の強い方が多いのだとか。地域を愛する2人であれば、安心して任せられる気持ち、わかります!

また住宅街の中にある事務所は、神谷さんの祖母が使っていた住宅を改装したもの。アットホームな雰囲気も相まって、無用な緊張をせずに自分の思い描くマイホーム像を相談できることも1-1 Architectsの持つ魅力です。

刈谷から世界に発信!1-1 Architectsスタイル

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「これからの目標は、住宅だけでなく公共施設のデザインもしていけるようになることです」と語る石川さん。現在も国内外のさまざまなコンペに参加しているとのこと。

神谷さんも「日本の外では『1-1』を『イチノイチ』と読んでもらえません。刈谷だけでなく海外案件にも多く関わっていく頃には、社名をアルファベットにしないといけないかもしれません(笑)」と笑顔で話してくれました。

1-1 Architects

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2人は2020年秋に大阪で開催される「Under 35 Architects exhibition 2020」の出展者に選出されています。この展覧会は国内外での活躍が期待される35歳以下の若手建築家のみが出展できるものです。選ばれし7組中の1組が1-1 Architects!

全国から視線が注がれている西三河出身の若手建築家から、今後も目が離せません!(取材:西 等)

『1-1 Architects』公式HP

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