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特集

Vol.9「カタチを変えて人々の心をつなぐ。元気ッス!へきなん」シリーズ コロナ禍をこの地域で生きる

愛知県碧南市の夏を彩る「元気ッス!へきなん」は、ダンスやバンド演奏などのステージパフォーマンスのほか、個性溢れる衣装での「総踊り」が行われる碧南の一大イベントです。

しかし、新型コロナの影響で、多くのイベントが中止になるなか、「元気ッス!へきなん」も、その影響を大きく受けました。そんななか、インターネット生放送という新たな形での開催に挑んだ市民会議のスタッフたち。新たな形の地域イベントに挑戦した人々の思いと、離れていてもつながる地域の絆を取材しました。

碧南市の夏を彩る「元気ッス!へきなん」

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毎年、7月に開催される碧南市の夏の風物詩「元気ッス!へきなん」。しかし、今年、新型コロナの影響で開催が危ぶまれるなか、企画・運営を行う「元気ッス!へきなん市民会議」の長谷川高士会長は、開催に向けて大きな決断をしました。

公式ホームページにアップされた動画には「一人ひとりが家にいながら参加できる、別の形の『元気ッス!へきなん』を必ず実現します」と話す長谷川会長の姿が。 先が見えないなかでも、「元気ッス!へきなん」を実現するために市民会議のメンバーらが動きだしました。

その名も「#おうちで元気ッス!」

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家にいながら参加できる別の形とは、一体どんなイベントになるのでしょうか。長谷川会長は「碧南のことをもっと好きになってもらい、みんなで支え合ったり、笑い合ったり、楽しみ合う時間を共有するのが目的」と元気ッスの理念を振り返ります。そして、YouTubeでのインターネット生放送、その名も「#おうちで元気ッス!」を行うことになりました。

前会長で、現在は名誉会長の杉浦光さんは「コロナ禍で様々なイベントが中止になり、みんなの心も沈んでいます。だからこそ、オンライン上でも行えるという事に、ワクワクしてたまらない」と期待を見せます。

前日の準備にも熱が入る

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今回の「#おうちで元気ッス!」は、YouTubeでのインターネット生放送。市民の踊りの様子が、事前に撮影した動画や当日のリモート中継で披露されます。

本番前日。配信のメイン会場となる碧南市役所では準備が行われていました。「元気ッス!へきなん」のメインステージをそのまま会議室に再現しようと、大漁旗が設置されていきます。また、配信は約3時間にわたり行われるため、打合せや確認作業も念入りに。「笑い合い、支え合い、楽しみ合う」をテーマに、参加者や視聴者に、いかに楽しんでもらうか、スタッフが細部までイメージを共有していきます。

はじめての試み。リハーサルは入念に

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リハーサルでは、進行のほか、ソーシャルディスタンスを守った立ち位置や会場の換気のタイミング、配信機材の動作なども確認していきます。はじめての試みということもあり、途中、機材トラブルなども発生しましたが、スタッフで協力し準備を進めていきます。リハーサル終了後も無事に元気ッスを届けるため、開始ギリギリまで確認作業は続けられました。

第1回からMCを務めている大内ひろのしんさんは「時代の区切りを体験しているって感じで、楽しみです!」と意気込みを語ってくれました。

インターネット生放送を楽しむ参加者

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今回の参加者は、42組・約850人。事前に撮影した動画で参加する「つながりのわ 日進みらいの会」のメンバー、鈴木裕之さんのお宅を訪ねてみると、家族や友人が画面の前に集まり、配信を心待ちにしていました。

「楽しみですね。ワクワクしています」「恥ずかしいけど、皆で笑えたらいいなと思っています」と話す鈴木さんたち。自分たちの動画が配信されると「出た!」と喜びの声が上がりました。「配信だと例年と違い他のグループの踊りもしっかりと見られたので、とても参考になりました。来年は今年を参考に屋外で踊ることができたら嬉しい」と笑顔を見せてくれました。

リモートの可能性に期待を寄せる

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続いて、リモート中継で踊りを披露する、小学生3人組のチーム「なかよしキッズ」の子どもたちのお宅を訪ねました。「笑顔で踊りたい」と出番を待つ子どもたち。出番が回ってくると自宅のリビングで元気よく踊りを披露。「みんなと踊れて楽しかった」「最初はドキドキしていたけど、やってみたら楽しかった」と満足そうです。

参加した子どもの保護者は「コロナ禍でも何らかの形で続けることは、悪いことではないと思います。そこには色々な人の思いがあるはずなので、こういった形でイベントが行われたことでリモートの可能性を感じました」と話してくれました。

新たなカタチで実現「元気ッス!へきなん」

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今回の「#おうちで元気ッス!」では、オンラインならではの演出もありました。海外で働く碧南出身の女性や、碧南市と関わりの深い県外の人たちとリモート中継を結んだのです。また、公式LINEには全国各地からメッセージも届きました。

MCを務めた大内さんは「今回の形だから参加できたという団体が多くあったのが嬉しかったです」と話します。さらに生放送の最後にはサプライズとして、コロナと闘う医療従事者への敬意と感謝を込めた花火が打ち上げられた様子が配信され、元気ッスは幕を閉じました。

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長谷川会長は「生放送という一発勝負の中で、合格点以上の成功ができたということは良かったと思います」と今回のYouTubeでのインターネット生放送を振り返り、「来年もどうなるかわからないので、今回のような形でも元気ッス!をこれからも続けていきたい」と意気込みを語ってくれました。

新たな形で実現した「元気ッス!へきなん」。どんなに離れていても人々の心は繋がる、今後の地域イベントの可能性を見せてくれました。

(取材・撮影:ビデオハウス/文:石川玲子/2020年7月取材)

元気ッス!へきなん

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愛知県碧南市で毎年7月に開催される市民参加イベント。市役所前通りで行われる盛大な「総踊り」では、踊り参加連の人々が工夫を凝らした衣装で夜まで踊ります。

HP:「元気ッス!へきなん」公式サイト

「シリーズ・コロナ禍をこの地域で生きる」は、キャッチの番組でも放送中!

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番組名:特集「地域の今」

地域で今起きていること、取り組み、人々の姿を深掘り。「シリーズ・ コロナ禍をこの地域で生きる」では、医療・教育、企業などに従事するこの地域の人々の声から、コロナ禍の時代をどう生きるのか、そのヒントを探ります。

詳しくは、KATCH番組紹介ページ・特集「地域の今」をご覧ください。

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