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特集

vol.16「地元の食と文化を守るために~安城街なかライブ~」シリーズ コロナ禍をこの地域で生きる

新型コロナウイルス感染拡大の影響で苦境に立たされているプロのミュージシャンと地元料亭を支援するために愛知県安城市の駅前商店街で新しい取り組みが始まりました。 空き店舗を活用してジャズライブを満喫したあと、料亭での食事を楽しむというコラボ企画「街なかライブ」です。

料亭に声をかけたことをきっかけに、安城芸妓を支援する取り組みにも発展しています。今回は、その舞台裏に密着し、現状に苦しみながらも前に進み続ける人たちの声や今後の可能性を伝えます。

ミュージシャンたちに新しい活躍の場を

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プロの演奏と料亭の食事を組み合わせたイベント「街なかライブ」の発起人は音楽で街の元気を創る会の代表・杉本涼子さんです。安城市在住でフラダンスを教えるかたわら、これまでも様々なイベントを主宰してきました。

活動を通じて出会ったミュージシャンたちが、コロナ禍で苦境に立たされている現状に「ミュージシャンがいないと踊れなくなる。新しい活躍の場を作らなければ」と話します。こうしたなか企画されたのが「街なかライブ」です。

接待需要が激減。バブル崩壊以上の影響

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「街なかライブ」には、地元料亭も参加。杉本さんとともにライブの準備を進めるのは、会場となる空き店舗の2階に店を構える料亭川本の女将・市川弥生さんです。「バブルがはじけたころでも、ここまで暇にはならなかった」という市川さん。

新型コロナの影響で客が0という日が続き、忘年会の予約などが増えるはずの年末も、これまでにないほど予約が入っていないといいます。その状況下で客に料理を提供できるイベントが企画されることは願ってもない機会でした。

声を上げにくい芸術家も支援する仕組み

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2020年10月、ジャズ演奏と料亭の食事を組み合わせた「街なかライブ」開催。一人18,000円で20席限定という付加価値を高めた企画でしたが、満席にはなりませんでした。初回とあって苦労が多かったようです。受付では検温、消毒を徹底。客同士の距離を十分にとり演奏開始。日頃あまりジャズに親しんでいない参加者もこの日は満喫し、ライブ後には料亭での食事を味わいました。

参加者は「飲食店の現状はよくクローズアップされているが、芸術家の声はとりあげるところが少ない。このように組み合わせて支援できるイベントはいいと思う」と語ってくれました。

安城芸妓にも広がる支援の輪

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このイベントをきっかけに安城商店街では支援の輪が広がっています。料亭川本の市川さんは、安城芸妓組合にも声をかけ、街なかライブの形式を受け継いで別のイベントを企画。「料亭が暇なら芸妓さんも暇というのを感じる。それなら芸妓さんも一緒になって取り組みたい」と話します。

誘いを受けた安城芸妓組合のてまりさんは、「コロナ禍で座敷の仕事がなくなった時期もあったが、今回の企画を通して多くの人が芸妓のお座敷芸を楽しめる会にしたい」と思いを語ります。文化や芸術と地元飲食店の食事をかけあわせるという街なかライブの取り組みは、少しずつ広がりをみせています。

地元の食と文化を守るために...

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安城市日の出町にある肉料理が自慢の人気店Café&Delica NEJIには、杉本さんの姿がありました。NEJIの料理とジャズ演奏を組み合わせたクリスマスライブを企画。次は1席15,000円という価格。NEJIの店長・村澤有紀子さんにとっても大いなる挑戦です。

村澤さんは強気な価格設定に驚きつつも、「お肉は切りたてが最高においしい。最高の音楽を聴きながら最高の状態で食べてもらいたい。」とイベントへの意気込みを見せます。杉本さんは「なにか新しいことをしたいという相談があったら、コラボして安城をさらに盛り上げていきたい」と今後の意志を語りました。

(取材・撮影:オフィスげんぞう/文:石川玲子 2020年10月取材)

料亭 川本

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場所:愛知県安城市御幸本町7-15丸杉ビル2階

電話:0566-75-2081

休み:不定休(予約限定)

Café&Delica NEJI

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場所:愛知県安城市日の出町10-7サンライズ122東1

電話:0566-93-4610

営業時間:11:00~18:00

休み:毎週木曜・日曜・祝日(臨時休業有)

Café&Delica NEJI公式Webサイト

「シリーズ・コロナ禍をこの地域で生きる」は、キャッチの番組でも放送中!

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番組名:特集「地域の今」

地域で今起きていること、取り組み、人々の姿を深掘り。「シリーズ・ コロナ禍をこの地域で生きる」では、医療・教育、企業などに従事するこの地域の人々の声から、コロナ禍の時代をどう生きるのか、そのヒントを探ります。

詳しくは、KATCH番組紹介ページ・特集「地域の今」をご覧ください。

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