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特集

vol.22「確定申告会場の密を避けるために。奔走する刈谷税務署」シリーズ コロナ禍をこの地域で生きる

愛知県刈谷市、安城市、高浜市、知立市、碧南市を管轄する刈谷税務署。毎年2月になると確定申告を行うために多くの人が訪れます。申告期間中は約1万5千人、1日500人ほどが訪れ、会場は密集状態になります。

刈谷税務署の職員は「万が一クラスターが発生したら、会場を閉めないといけません。そうならないために対策をしなければ...」と語ります。新型コロナの感染拡大を防ぐために、申告に訪れた人、そして職員の安心と安全を確保するため対策に奔走する刈谷税務署を取材しました。

毎年密集状態になる確定申告会場

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2021年2月の確定申告を前に、刈谷税務署では、2020年7月にはすでに本格的に動き始めていました。課題のひとつが申告会場のレイアウト。庁舎内の密を避けるため、これまでより間隔を空けると対応できる人数も限られます。整理券を配布する案なども出ましたが、整理券を求める人が密になってしまうという問題が挙がります。

刈谷税務署の髙塚隆仁署長は「コロナ対策を行うと、対応できる人数が例年より3割ほど少なくなると想定しています」と、県内でも申告に来る人が多い刈谷税務署では、どう対策するか危機感を募らせています。

新型コロナ対策の秘策はe-Taxの普及

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そこで今、取り組んでいるのが、パソコンやスマートフォンなどでできる国税電子申告、e-Taxの普及です。刈谷税務署管轄内には大企業が多く、そこに勤めている従業員が医療費や寄付金控除などのために確定申告を行うケースが多いといいます。

そこで始めたのが、企業への説明会です。まずは各企業の経理などの担当者を集め、確定申告の手続きやマイナンバーを持っていない人に向けてIDなどの発行方法について説明。必要であれば税務署職員が企業へ行き、説明会やIDパスワードの発行をすることなどを担当者に伝えていました。

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刈谷税務署の個人課税の担当者は、この取り組みについて「普段からパソコンやスマートフォンの利用に慣れている企業の従業員の方に、自宅で申告するよう促したいと考えています」と語ります。

説明会の会場では、インターネットでの確定申告に必要なIDとパスワードが簡単に取得できることを知ってもらうため、実際にIDとパスワードを発行していました。説明会に参加した企業の担当者も「コロナ禍ではe-Taxはとても大事だと思います。人事と相談して会社でも説明会を行いたいです」と、税務署の活動に協力する意志を見せていました。

国税電子申告・納税システム

e-Taxを知ってもらうために

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さらに刈谷税務署では、e-Taxを呼びかけるため、地元企業をまわって協力を依頼しています。刈谷市に本社を置き、総合建設や不動産開発などを行う角文株式会社では、敷地内にe-Taxを周知するための大きな看板を設置することが決まりました。

角文の鈴木文三郎代表取締役社長は「看板を目にとめてもらって、まずはe-Taxの存在を知ってもらうことが大切だと思います」と話してくれました。税務署の職員も「刈谷の企業として、税務への高い理解をもっていただけていることが分かり、とてもありがたいです」と笑顔を見せます。

角文株式会社ホームページ

郵送での確定申告も勧めていく

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そのほかにも刈谷税務署では、出来る限りの対策を進めようと、企業だけではなく行政とも連携して取り組んでいます。高浜市役所では、申告書を郵送するための封筒デザインについて話し合いが行われていました。

郵送での確定申告の推奨は、電子化をすすめるために一時期廃止されていました。しかし感染防止対策として、電子申告のハードルが高いと感じる人に向けて郵送申告用の封筒を復活させることに決めたのです。会場にくることを避けてもらうための対策です。

コロナ禍の確定申告に向けて

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新型コロナウイルスが再び猛威をふるうなかでの確定申告を控えた税務署。市民の安心と安全を守るため、企業や自治体など、地域と連携して今後も様々な対策を検討しています。

会場に来る方には検温、マスクの着用をお願いします。また職員も手洗いや体調管理など、できることはすべてやっていきます。しかし、リスクがある以上は、税務署に来なくても確定申告ができるように、やれるかぎりのことはやっていきたいです」髙塚署長は確定申告を前にそう語りました。

取材・撮影:酒井麻利子/文:石川玲子/2020年11月取材

刈谷税務署

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場所:愛知県刈谷市若松町1丁目(刈谷合同庁舎内)

電話:0566-21-6211

国税庁ホームページ(刈谷税務署)

「シリーズ・コロナ禍をこの地域で生きる」は、キャッチの番組でも放送中!

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番組名:特集「地域の今」

地域で今起きていること、取り組み、人々の姿を深掘り。「シリーズ・ コロナ禍をこの地域で生きる」では、医療・教育、企業などに従事するこの地域の人々の声から、コロナ禍の時代をどう生きるのか、そのヒントを探ります。

詳しくは、KATCH番組紹介ページ・特集「地域の今」をご覧ください。

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