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特集

Vol.25「いまだからこそモータースポーツの灯を絶やすな。増田好洋さん(知立市)」シリーズ コロナ禍をこの地域で生きる

新型コロナはモータースポーツの世界にも影響を及ぼしています。レベルの高いアマチュア選手が多く参加するトヨタ自動車主催のラリー大会「TGRラリーチャレンジ」もそのひとつです。

2020年は予定されていた12戦のうち5試合が中止になりました。そんななか、大幅に減った大会数を補てんするため、愛知県知立市に本社を置く株式会社ゼスト代表取締役の増田好洋さんが、2020年11月、いまできる形でと幸田町のサーキット場で大会を開催しました。今回はコロナ禍でもモータースポーツの灯を絶やすまいと奮闘する一人の男性の姿を伝えます。

新型コロナはモータースポーツの世界にも

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幸田町にある民間のサーキット「幸田サーキットyrp桐山」。ここで、定期的に自家用車で気軽に参加できる「競技大会」を運営するのが知立市に本社を置くイベント会社、株式会社ゼストの増田好洋代表取締役です。

「競技大会」ではコース上でパイロンに触れないなど、決められたルールを守った上で、いかに早くゴールできるかを競います。この大会は「交通マナーの向上」が目的の競技なので、コース上で違反があれば減点となり、成績に反映されます。

幸田サーキットyrp桐山ホームページ

コロナ禍でのイベントはどうする?

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競技大会の運営について「ボランティアのようなものですね。本業はモータースポーツ関連のイベント運営です」と話す増田さん。それでも競技大会の運営をきっかけに、現在は自動車関係企業から、社員向けのモータースポーツドライビングレッスンなどを依頼されるようになっているということです。

そんな増田さんの関わるモータースポーツの世界にも新型コロナの影響はあったといいます。「観客を入れるイベントというのは、極端にいうと『密』を作ったら成功みたいな部分があります。そのためイベントを中止、延期にせざるを得なく苦しい時期が続いています。

増田さんのもうひとつの顔

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増田さんにはもうひとつの顔があります。それが、ラリードライバーです。20歳でレーシングチームを立ち上げた増田さんは、その後数々の国内大会で入賞。1999年にはラリーの世界最高峰選手権「WRC」にも参戦し、3位入賞を果たしたアマチュア界のレジェンド選手でもあるのです。

60歳を超えた今も、若手ドライバーに的確なアドバイスをおくる増田さんは、去年トヨタ自動車が主催する「TGRラリーチャレンジ」に6戦出場し6勝、年間優勝に輝きました。現役のアマチュアラリードライバーでもあるため、その経験が現在の仕事にも活きているといいます。

TGRラリーチャレンジ ホームページ

アマチュア界のレジェンド選手にあつまる期待

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そんなアマチュア界のレジェンド選手である増田さんに2020年11月、ある依頼が舞い込みます。新型コロナの影響で大会数が大幅に減ったトヨタ自動車主催の「TGRラリーチャレンジ」が大会数を補填するため本来は無かった第13戦の開催を決定し、その大会運営を増田さんが任されました。

「TGRラリーチャレンジ」は自動車関連メーカーにとっても技術力を試し、車両を整備する腕を磨く場。だからこそドライバーとしての実績もあり、モータースポーツのイベント運営会社を営んでいる増田さんに白羽の矢が立ったのです。

手弁当のようなコース設営

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モータースポーツのすそ野や市場規模の拡大に貢献したい」と話す増田さん。後日、大会開催に向け、幸田町にある広い砂地で特設コースを作る増田さんの姿がありました。

「机上の理論で先にコース図を作ってあるので、より正確に車の挙動に合わせて走りやすいコースを作っています」と、コースの図を見ながらスタッフと検討し、実際にコースを走ってみたり、歩幅で距離を測ったりしながら設営をしていきます。

多くのラリーファンの期待とともに走り続ける

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2020年11月下旬、幸田サーキットで「TGRラリーチャレンジ」が開催されました。無観客での開催です。「この大会は、ラリーの底辺を盛り上げようということで、トヨタが資本投下したチャレンジラリーです」と話す増田さん。

今回の参加チームはいつもの大会の3分の2に留まりましたが、年間成績を意識するアマチュアチームや、企業チームにとっては貴重な一戦。参加したアマチュアレーサーは満を持して大会に挑みました。

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「増田さんとは仲良くさせてもらっていて、追加開催の話が出たときに私も相談を受け、ぜひ我々も参戦させてもらおうと思いました」。「2020年4月の緊急事態宣言が終わった後に周りの状況を見ながら、会社に徐々に許可をもらって参加しました」と参加者は語ります。

多くのラリーファンの期待に応え大会を運営した増田さん。コロナ禍でもモータースポーツの灯を絶やすまいと、これからも走り続けます。

(取材・撮影:難波江孝之/文:石川玲子/2020年11月取材)

株式会社ゼスト

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自動車を使った各種イベントプロモーション業務を行うイベント会社。ラリー・ダートラ・ジムカーナ・サーキットイベントをはじめ、各種モータースポーツ走行会などを開催。

場所:愛知県知立市長篠町新田東23-7

電話:0566-83-0030

株式会社ゼストホームページ

「シリーズ・コロナ禍をこの地域で生きる」は、キャッチの番組でも放送中!

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番組名:特集「地域の今」

地域で今起きていること、取り組み、人々の姿を深掘り。「シリーズ・ コロナ禍をこの地域で生きる」では、医療・教育、企業などに従事するこの地域の人々の声から、コロナ禍の時代をどう生きるのか、そのヒントを探ります。

詳しくは、KATCH番組紹介ページ・特集「地域の今」をご覧ください。

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