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特集

食品ロス削減のためにできること~この地域の取り組み~|シリーズ 未来へつなぐSDGsの輪 Vol.6

日本の食品ロスの量は1年間で約570万トン。これは国民1人当たり茶碗約1杯分の食料を毎日捨てていることになります。そして、その中の半分は家庭から出る廃棄です。

この食品ロスの現状を変えようと、政府は2019年10月に食品ロス削減推進法を施行しました。今回は、愛知県刈谷市と安城市の市民グループの活動から、私たちに身近な食品ロス削減の取り組みを取材しました。

広がる「フードドライブ」の取り組み

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愛知県刈谷市内にある、とあるコンビニでは、入口付近に置かれた青い箱に、たくさんの食品が入っています。この箱は「フードドライブ」のポストです。フードドライブとは、家庭で余っている食品を必要な人に届けるための活動のことで、未開封で賞味期限が2か月以上あり、常温保存が可能なものが寄付できます。いまこのフードドライブのポストがコンビニやスーパーなど、全国的に広がりをみせています。 

利用者に話を聞くと、「買っておいても、賞味期限が近づいてきてしまったりして廃棄してしまうことがあるので、こういった形で寄付できるのは、とてもいいと思います」と話してくれました。

刈谷市内で活動する「いこまい刈谷」

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刈谷市内のフードドライブの取り組みは、市内で学生食堂のサポートなどの社会貢献活動を行う「いこまい刈谷」のメンバーを中心に行われています。

2021年4月からファミリーマートがフードドライブを全国展開していることを知り、いこまい刈谷が提携を依頼、2021年7月から刈谷市内の2店舗で活動をスタートさせました。さらに2022年1月からは、市内5店舗に活動を広げています。

各コンビニで寄付された食品は、自治体やNPOなどを通して支援が必要な人に届けられていて、いこまい刈谷では地域の介護タクシーの協力のもと、刈谷富士松地域包括支援センターの福祉カフェに届けています。

「フードドライブ」への想い

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いこまい刈谷の吉田千秋さんに、活動の目的を伺うと、「捨てちゃうとゴミになってしまうので、本当にもったいないと思います。しかし、この『もったいない』ものを活用することで、みんなが笑顔になる、喜んでいただくための活動だと思います」と話してくれました。配布が始まると、施設を利用するお年寄りや障がいのある人が受け取りに来ました。市内でフードドライブの取り組みがはじまった当初は、食品がなかなか集まらなかったそうです。そこで、いこまい刈谷のメンバーがフードドライブを広める活動も行い、徐々に食品が集まるようになってきました。

必要とする人に食品を届けたい

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この日、いこまい刈谷のメンバーは離乳食や子ども用のお菓子などを別の箱に詰めていました。今回は子ども用の食品が多かったため、他の団体へ寄付することにしたといいます。このようにして、まだ食べられるのに捨てられてしまっていた食品が、必要としている人の元に届き活用されています。「皆さんのために役立てたことが、とてもうれしく感じます。本当に困っている方が活用できるように、いろんなことを進めていきたいと思います」と、吉田さんは話します。

今後は児童センターなどにも食品を届け、生活に困っている家庭などを支援できるように取り組みを広げていきたいということです。

冷凍保存で食品ロスを削減

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一方こちらは、食品ロス削減のためにレシピ開発や生ごみの減量などに取り組む市民団体「安城市消費生活学校」の浅田奈津子代表のお宅。

浅田さんによれば、野菜は皮をむいてカットし、茹でて冷凍保存しておくと良いそうです。冷凍保存した食材は下処理が済んでいるため調理時に切る必要がなく、料理を作る際の時間短縮にもつながるといいます。

浅田さんに、冷凍するメリットを伺うと「例えばキュウリなら、冷蔵後に1週間いれておくとビタミンCが半分以下になってしまいますが、冷凍すれば、それが防げます」と教えてくれました。食材を冷凍保存することで、長期間、腐らせずに活用することができるのです。

使えるところは使って、ごみの減量に

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浅田さんたち安城市消費生活学校の会員は、本来は廃棄される大根やニンジンの皮、キャベツの芯なども、捨てずに活用しているといいます。また、どうしても調理では利用できない生ごみも、浅田さんたちはたい肥として利用しているとのことです。

「生ごみはコンポストに入れています。たい肥を作って家庭菜園に使います。」と、浅田さん。コンポストを使用することで、浅田さんのお宅では生ごみを一切出さず、ごみの減量につなげているそうです。

習慣化することが大切

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最後に浅田さんに食品ロス削減に大切なことは何か聞きました。「SDGsは個々の協力が大切です。毎日実践するのは大変と言ってしまえばそれまでですが、習慣化したら意外とできるものと思ってやっております」。

他にも、料理を作りすぎない、冷蔵庫の中身を確認しておいて必要な物だけ買う、外出時には食べきれる量だけ注文し頼みすぎないようにするなども、食品ロス削減につながります。私たち一人ひとりの意識と身近な取り組みが、家庭から出るごみを減らし食品ロス削減につながっていきます。(取材・撮影:映像舎/2022年1月取材)

いこまい刈谷

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刈谷市内のコンビニに置かれたフードポストから食品を回収。
食品ロスを減らし、支援を必要とする団体へ食品を届ける活動を行う。

いこまい刈谷 Facebookページ

安城市消費生活学校

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食品ロスやプラスチックごみの削減などに取り組む。

電話:0566-74-3881

安城市消費生活学校について

「シリーズ・未来へつなぐSDGsの輪」は、キャッチの番組でも放送中!

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番組名:特集「地域の今」

地域で今起きていること、取り組み、人々の姿を深掘り。「シリーズ 未来へつなぐSDGsの輪」では、この地域で広がっているSDGsの取り組みをや、活動を紹介しています。

詳しくは、KATCH番組紹介ページ・特集「地域の今」をご覧ください。

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