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あれこれ

愛知県西三河「どでか遺産」第3弾!「笙の塔」と「時計台」の正体は楽器だった!?

巨大建造物マニアのみなさま、こんにちは!愛知県西三河地域の巨大でシュールな建造物...すなわち「どでか遺産」を巡る、超人気シリーズの最新作。満を持して登場です!

第1弾(2020年3月取材)では大きすぎる観音様と大仏様、 第2弾(2020年4月取材)では職人のワザが光る大タヌキ像と巨大鬼瓦を取材しました。

今回の舞台は、安城市と刈谷市。安祥城址公園にあるモニュメント「笙の塔」刈谷市中央図書館の「時計台」に隠されたヒミツを知るため、編集部は現地へと向かったのであった...!

知る人ぞ知る、謎深き「笙の塔」に迫る

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最初に向かったのは、安祥城址公園。住宅街で車を走らせていると、住宅街から飛び出している「笙(しょう)の塔」を発見!

実は、地元でもその歴史や詳細を知る人は少ないんだとか。謎は深まるばかり......。ますます興味が湧いてきました!そんなヒミツに包まれた笙の塔の歴史や由縁について、安祥文化のさと地域運営共同体・総括責任者の井上宗一郎さんにお話しを伺い、正体を突き止めたいと思います!

笙をモチーフにしたシュールなモニュメント

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安祥城址公園に到着。近くで見ると大きくてびっくり!雅楽で使用される楽器・笙(しょう)をモチーフに作られた笙の塔からは、1日に3回、10時・12時・15時に笙をイメージした「風紋-城址のイメージ音楽」が鳴るんだそう。

ちょうど時間になったので耳を澄ましてみると、安らぎと懐かしさが入り混じった不思議なメロディが聞こえてきました。安祥城の跡地だったこの土地の歴史や文化を感じてほしいという思いが込められているんだそうです。

誕生のきっかけは大乗寺!?

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モニュメントの内部につながる階段をのぼり、見上げてみると...さらに迫力満点!しかし、なぜ笙をモチーフに...?そんな疑問を井上さんにぶつけてみると、1991年に安城市歴史博物館が造られた際、同時に公園も整備され、笙の塔が誕生したことが分かりました。

さらに、笙の塔のすぐ近くにある大乗寺のご住職・山口常賢さんに、井上さんが聞いた話によると、お寺に古くから伝わる笙を、整備の担当者が目にしたことでこのモチーフが生まれたんだとか。

ユニークな写真を撮ってみよう!

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実際に雅楽で使われる笙は、匏(ほう) と呼ばれるお椀型の器と、細い円形の竹管17本で構成されていて、リコーダーを吹くときのように竹菅に開けられた穴を指で押さえ、匏のふき口から息を吹き込むと音が出ます。

記念に巨大な笙を吹いているかのようにパシャリ。ポイントは、笙を持っているように見せる手の形!さらに息を吹き込んでいるような口と顔の角度に気を付けると、より吹いている感じが演出できますよ!

アクセスマップ

「笙の塔」:愛知県安城市安城町城堀41(安祥城址公園)

シンボルマークの時計台

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続いて紹介するのは、刈谷市中央図書館の隣にそびえる「時計台」。その高さは実に25メートル!刈谷市制40周年を記念して、1990年、図書館と同時に建てられました。遠くから見ても目立つシンボルタワーとして設計されたといいます。

...待ってください、みなさんの言いたいことは分かります。「確かにでかいけど、ただの時計台でしょう?」実は、この時計台には隠された超機能がついているんです。

9つの音で奏でた16の持ち曲

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よく見ると...中に9つのベルが入っています。実はこの時計台、ベルを使ってメロディを奏でる楽器、その名も「カリヨン」なんです。ちなみに、これはオランダのロイヤル・アイズバウツという世界最大のベル鋳造メーカーのものなんだとか!規模が「どでか遺産」です。

仕組みは、電気信号でベルの内側にあるハンマー部分が動き、外側のパーツを叩いて音を出すというもの。当時の資料によれば、持ち曲は16曲。独自にプログラムして曲を加えることもできたそう。その音色、聴いてみたい!

今はもう動かない、その鐘...。

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「実は、私もその音を聴いたことがないんです」と話すのは、図書館の近藤館長。聞けば、1990年の開館後、ほどなくして音を出すのをやめてしまったのだとか。詳しいことは分かりませんが...大人の事情があったみたいです。

その後、2005年ごろの改修と同時に、演奏に必要な線も切られてしまったそう。もう二度と、その音を聴くことはかないません...。

その面影を追い、操作盤や設計図を見せていただきました。操作盤のわきには、操作方法を記した手書きのメモがありました。

歴史を感じる重厚なたたずまい

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特別に、時計台の上部までおじゃましました。図書館3階にある秘密の扉を開けると、そこは時計台につながる渡り廊下。時計台に移り、さらにらせん階段をのぼりにのぼって、これまた秘密の扉を押し開けると...ご覧の通り!

時代を感じさせる重厚な質感です。ハンマー部分から柱の内部に向かって、導線が走っているのが分かります。

地域にシンボルあり、シンボルに地域あり

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時計盤の隙間から、彼らが30年間見つめてきた風景をパチリ。ここから見える風景は、どのように移り変わっていったのか...思いを巡らせたくなります。

地域のシンボルマークとして存在感を放つ「笙の塔」と「時計台」。そこには、その地域ならではのちょっぴり意外な経緯や、驚きの隠し機能があったのでした。(取材:岩井美穂・鶴見弥耶)

アクセスマップ

「時計台」:愛知県刈谷市住吉町4-1(刈谷市中央図書館)

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近所のはなし・「どでか遺産」シリーズ

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